【イベントレポート】中華に合うのはモダンか自然派か?

先日開催した、中華とワインのマリアージュイベント@チャイデモ
参加者の皆さんにアンケートを記入していただきながら進めました。
その結果を公表します!

まず、メニューはこちら。

今回は、フランスワイン/イタリアワインやブドウ品種によるマリアージュの検証ではなく、
ほぼ同じカテゴリで、いわゆる自然派ワイン と モダンでクリーンに醸造されたワインで、どちらがチャイデモさんの無化調中華コースに合うか??という検証でした。



一皿目
イカ、トマト、パクチー 葱山椒ソース和え
ワインはソーヴィニヨン・ブラン対決で
自然派:Sancerre (Sebastian Riffault) 2014 v.s. モダン:Sancerre (Pascal Jolivet) 2021

皆さんの結果がこちら

イカとセロリ!いいですね。真似してみます!トマト、玉ねぎも?かな。中華っぽくないけど美味しい😋自然派の麹?発酵の香りが、中華に合うと思います

パクチーとワインがいい意味で打ち消し合って美味しかったです。

ゴマ油の要素が少なければモダンも合うかな

どっちも強くて◎

パクチーが爽やかで美味しかったです。

どちらもありだなと思いました!

料理の複雑味がワインの潜在力を引き出したか

ワイン単体であればセバスチャン・リフォーですが、 パスカル・ジョリヴかなぁ。サンセールらしい爽やかでしっかりとした酸味とミネラル感が、パクチーのハーバルさとトマトのフレッシュさ、イカの瑞々しさと合いました。

エスニックな美味しさ。 ワインはセバスチャンリフォーが好きだけど、マリアージュはトラディショナルSBが良い!

モダンな方も合っていると思います。

ビールで。

普通サンセールの場合:綺麗なネギがブーストされる。調和の印象。食べ飽きないのはこちら。ただお皿がネギ味に 変態サンセールの場合:第一印象のはちみつ、紹興酒の風味で中華らしさが上増しされる印象。

パクチーにはモダン、辛味には自然派。部分合わせです。イカ好きにはたまらないです。

味わいはけっこうしっかりしており、パクチーの風味もインパクトがあったので、上品で優等生的なパスカル・ジョリヴェよりも多少風味に曇りがあっても力強いセバスチャン・リフォーのほうが合うなと個人的には感じました。


二皿目
春巻き ~鶏ミンチとレモングラスの香り~
ワインは樽熟シャルドネ対決で
自然派:Burgundercuvee (Georgium) 2014 v.s. モダン:Bourgogne Cote d’Or Chardonnay (Jean Chartron) 2020

皮自体に味がついてる?香ばしくてとても美味しかったです!

春巻きがややクセのあるワインにとても合っていました。

春巻きの濃厚さには濃い自然派のほうが合うと思いました。

シャルドネは単品で◎ニコイチなら自然派で

春巻きとてもおいしかったです

どちらのワインも美味しかったですが、自然派が合うかなと感じました。

こちらは料理の美味しさをワインがバックアップした感じ

ゲオルギウム ブルグンダーキュヴェの熟成感が、春巻きの香ばしさと具材の風味ととても良く合いました(メイラード反応のマッチング) シャルトロン のシャルドネはエレガントで品があり王道の美味しさを感じるワインでしたが、洗練された味わいなので、白身魚のクリームソース系のお料理が合いそうですね。

レモングラスの隠し味感が良い! ワインはそれぞれの個性がどちらも美味しくていつまでも飲んでいたい味わい!

自然派のワインが複雑で美味しかったです。

熱々で美味しかったす。

揚げ物と渋みが合う

モダン: 自然派:煮りんご感

春巻のレモングラスにオーストリア

これはどっちも合っていると思いましたが、オーストリアのほうのワインはシャルドネ80%ピノ・ブラン20% 樽発酵 プラス熟成も進んでおり、より複雑性がありました。春巻きもひとつの個体のなかに多様な味わいの要素があるので、そういう意味でもゲオルギウムのほうが相性はよりよかったと思います。このワイン、安くはないですが、価格に見合う価値があり、オススメ!


つぎ、3皿目は
鳥取産 真鯛の蒸し物 モロヘイヤの塩餡
ワインはロゼ対決 自然派のほうが弱発泡になりました。
自然派:Kiss Kiss Maddies Lips Pet Nat (Jan Matthias Klein) 2021 v.s. モダン:Chateau Minuty Prestige Rose 2019

鯛とモロヘイヤ、嫌味がなく優しい味❤️和風なテイスト、、けど、総じて、自然派が合いますね。

単体では自然派のほうが好きでしたが、料理にはモダンな方が合っていました。

ワインとしては自然派のほうが好きでしたが、お魚に合うかと言われたらちょっと悩ましいところでした。

中華らしくなく爽やかで美味しかったです。モロヘイヤから夏を感じました。

どちらもありかなと思いましたが、シンプルな味わいに合う方を選びました。

お料理のソースのミネラル感がリップス・ペットナット 、ミニュティー共に合いましたが、ペットナットのふくらみのある果実味・酸味のインパクト(デキャンタされてより美味しさが増したかも)に、ミニュティー上品で繊細さが押されてしまた印象でした。 料理は餡と白身魚がもう少し絡み感があった方が良かったかも。 (平春雨と魚が絡みにくく、それぞれを餡と合わせて単体で頂きました)

優しい味わいの料理。 ワインはどちらにも合うけど、ナチュールの方が好み。

料理にはモダンな方が合っていたと思いましたが、自然派のロゼも美味しかったです。

難しい。キリッとした日本酒。

ワインの好みは自然派だが、合うのはモダンに見えます

魚にはドイツ

こちらは意見割れましたが、マリアージュではプロヴァンスのモダンなロゼに軍配かな。
思うに、この一皿はガチ中華というより、フレンチの魚料理に中華のエッセンスを加えたような味わいで、割と優しい味付けだったので、クリーンなシャトー・ミュニティがあったのかな、と思います。ワインの味わいは自然派のドイツのペットナットも好評でした。


4皿目、メインのお肉
宮崎まるみ豚の自家製XO醤炒め
ワインは、自然派で同じ銘柄で納得行くものが2本揃わなくて、金曜と土曜で銘柄が違います。イタリア、トスカーナのサンジョヴェーゼをイメージしてましたが、1本はサルディーニャの赤寄りのロゼになりました。。。ワインとしては、全部秀逸に感じました。
モダン:Chianti Classico (Tenuta Perano/Frescobardi)2019 vs
自然派1日め:JOE SAN(Do.t.e. )2019
自然派2日め:Axina e’Ixinau Crau(Panevino) 2021

一日目と二日目でワインが違うんで、結果に乖離があれば別にまとめるつもりでしたが、両日ともアンケート結果にあまり差がなかったので、両日をまとめたデータです。

豚の脂の旨みと、自家製のXO醤がとても美味しかったです。ベビーコーンと椎茸も!!イタリアのワインより、自然派が合う気がする、多分香りのくせとお料理のマリアージュ?

単品でもマリアージュでも自然派が好きでした。

ワインとしては自然派のほうが圧倒的に好みでした。

どちらもありかなと思いました!

脂と身で違う

XO醤の風味と脂の旨みと甘味が、パーネヴィーノのビオっぽさが良く馴染ました。 フレスコバルディのテヌータ ペラーノ は洗練されたTHEキャンティ クラシコでとても美味しかったですが、もう少し少し熟成した方が今日のお料理に合うように思いました。

甘くて美味しい料理。 ワインは圧倒的にナチュールが合う。 旨味と酸味のマリアージュ!

レモンと自然派が秀逸で、最初馬小屋みたいで忌避観ありましたがあっさり朝令暮改しました

自然派のワイン単体では、ワイン好きな人には勧めにくいと思いましたが、料理との相性は良かったです。自分の知り合いに勧める場合はモダンなワインの方になると思います。

単体ではムリでも、豚の脂とは良かった。

豚の脂がキャンティの深みさとまっちしてました。

酸がほしいと思ったところに自然派がハマりました。 個人的には一皿目の自然派がXO醤に一番合いました。

ワインはどちらも美味しいですが、レモンには自然派でした

XO醤の風味と自然派の「ある種の濃厚さ」がマッチしたようで、両日とも自然派ワインが人気でした。
中華のソースはオイスターにせよ豆板醤にせよ、味わいに厚みがあるので、クリーンで上品なワインだと負けてしまいます。その点、自然派のワインは、語弊はあるかも知れませんが、クリーンさを捨てて、味わいの厚み・旨味を引き出しているような銘柄が多く、一般的に「らしい」中華といわゆる自然派のワインは相性がよいのではないか、と全体を通して感じた次第です。ただ中華は化学調味料の塩辛さを感じるものが多く、そうするとどんなワインも合わない(況や自然派をや)のですが、チャイデモさんの中華は無化調なので、濃くても味の抜けがよく、自然派ワインを楽しむにはぴったりのお店だなと思いました!!


さて、オマケで担々麺とビールの相性も検証しました。
用意したのは、ピルスタータイプ、ベルジャンホワイトエール、IPAです。

いわゆる日本の普通のビール(各社看板のピルスナータイプ)よりも、味わいの厚みのあるエールタイプが合う、という人が多いという結果となりました。少し甘みを感じるようなベルギーのホワイトエールと、グレープフルーツのような苦味が強いIPAタイプ、若干ホワイトエールのほうが人気があったようですが、どちらも相性がよいと感じました。


一回の実験にすぎませんし、何度も試してみないといけないとは思いますが、今回に関しては中華とは若干 いわゆる自然派ワイン のほうが相性がよいのかなと思いました。
もともと自然派でクセが強すぎるワインに「ちょっと紹興酒っぽい」とか言う事があって、なら紹興酒をあわせる中華で提供すればいいじゃん??的な発想からの実験でしたが、まあまあ事前の予測どおりの結果だったかな。と思います。

中華のお店やってらっしゃる方は、いろんな自然派ワインを試してみたはいかがでしょうか?

また、間隔を空けて、継続して検証してみたいと思います。

以上、終わり!

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